プレテンション 資料提供:東京製綱株式会社

 製造したロープを更に一定時間、一定荷重をかけて初期伸び、すなわちロープの構造上の伸びを除去する目的で行われるプレテンションは、実用上多くの効果が認められています。
 

 @プレテンション加工ロープの特性


1.初期伸びとロープ径の減少が少なくなる。
 プレテンション後のロープは、構造上の伸びが除去されるために、初期伸びと初期のロープ径の減少が少なくなります。

2.伸びが少なくなる(弾性係数が高くなる)。
 常用荷重以上の荷重でプレテンションされますから、荷重−伸び曲線の直線部が長くなり、またその傾斜が大きくなります。すなわち、実用範囲での弾性係数が向上します。
 ロープの弾性係数Eは、次式によって求めます。

     E=L×W/A×l   N/mm2

     ここで、L:ロープの長さ     mm
         W:荷重         N
         A:ロープの有効断面積  mm2
         l:ロープの伸び     mm

3.耐疲労性が向上する。
 プレテンションはロープのよりを安定した状態に落着かせて、動索としての耐久性を向上させます。
 プレテンション加工は、ロープに以上のような種々の特性をもたらしますので、橋梁用主索や実用上切詰めが難点であるロープウェイに、また耐久性の向上対策としてエレベータロープや特殊クレーン用ロープなどに、プレテンション加工されることが、最近増加してきました。
 

 A設備及び能力

 直径120mmまでのロープについて、プレテンション加工が可能です。
 
 B各種ロープのプレテンション効果
 
 右図にプレテンション加工を施したロープと、施してないロープの荷重−伸び曲線を示します。
 なお、参考までに、クレーン用ロープなど動索として使用される各種のロープの弾性係数の標準値を、下表に示します。

(注)右図の荷重率とは、ロープの破断荷重に対する負荷荷重の百分率をいう。
プレテンション グラフ
 
ロープ構成 ロープの弾性係数
N/mm2 (kgf/mm2)
構造伸び

〔初期変形域内〕
RBS×(1/60→1/6)
〔弾性変形域内〕
RBS×(1/6→1/2.5)
製造時 プレテンション時 製造時 プレテンション時
交差より 6×24 24500(2500) 37300(3800) 63700(6500) 78500(8000) 0.7
6×37 25500(2600) 41200(4200) 78500(8000) 91200(9300) 0.6
平行より 6×19クラス 6×Fi(25) 39200(4000) 50000(5100) 79400(8100) 93200(9500) 0.35
6×19クラス
IWRC
IWRC6×Fi(25) 43100(4400) 58800(6000) 84300(8600) 108000(11000) 0.3
6×37クラス 6×Fi(29)
6×WS(31)
38200(3900) 49000(5000) 78500(8000) 92200(9400) 0.5
6×37クラス
IWRC
IWRC6×Fi(29)
IWRC6×WS(31)
42200(4300) 57900(5900) 83400(8500) 106000(10800) 0.45
ロング
スーパー
6×37クラス
IWRC
IWRC6×Fi(29)
IWRC6×WS(31)
44100(4500) 61800(6300) 86300(8800) 108000(11000) 0.4
 
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